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お知らせ

禍福は糾える縄の如し IT好き、な医者が生まれるまで

2024年03月05日
私たちはGLP1ダイエット注射サクセンダを取り扱っているクリニックです。GLP1ダイエットは、食欲を抑え、安全に太りにくい体質へと変えていきます。無理のない体重の減少を実感していただくために情報発信していきます。

友達がいないことが、ごくごく普通のこと

私の生まれは山形県。周囲には田んぼとサクランボ畑しかない田舎で生まれました。4歳の頃に道路を渡る時に転んで、トラックにひかれてタイヤの下敷きになりました。おなかにはタイヤにひきずられた跡が残っていたそうです。

その時のショックのためか「吃音(きつおん)」障害を発症しました。小学校入学時には名前を発音できませんでした。吃音障害があると、いじめられると思われるかもしれませんが、東北の田舎には、ドラマ「おしん」のように支援してくれる人がたくさんいて、いじめられることはありませんでした。けんかをすれば負けるからけんかは嫌いでした。口げんかができないから当然のことです。なので、楽しみは野球と音楽(歌うと吃音は止まります)、美術でした。

あまりにも幼少期から友達がいないと、友達がいないから寂しいとすら思いません。一緒にスポーツできている人が友達、そんな関係ばかりでした。友達がいないことが、ごくごく普通のことでしたので、だからといって落ち込むことはありませんでした。体内でインスリンをつくれない「1型糖尿病」の患者さんは発病が幼少期であればあるほど、インスリンの自己注射をハンディキャップと受け止めないことが多いようですが、それと似ています。

私の場合、「か行」「さ行」「た行」が苦手でした。このため、言葉を口から発する直前に、ものすごい速度で頭の中で、吃音にならない語彙を探していました。いわば人工知能(AI)開発の「ディープラーニング(深層学習)」のようなものです。AIにディープラーニングをさせて、最適なコンテンツをリコメンド(推奨)させる現代の最先端技術に類似した、「最適な語彙を瞬時に探す」という作業を、自らの脳内で24時間していたのです。

山形弁という方言にも助けられました。例えば「そうだよ」といえなくても、「んだよ」と話せばよかったように、標準語に語彙がなくても、山形弁には多様な語彙があることが多かったのです。