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お知らせ

オルリスタットの服薬のコツ

2023年03月03日
私たちはGLP1ダイエット注射サクセンダを取り扱っているクリニックです。GLP1ダイエットは、食欲を抑え、安全に太りにくい体質へと変えていきます。無理のない体重の減少を実感していただくために情報発信していきます。

オルリスタットの服薬のコツ

GLP1ダイエットを行っていて、その上で、オルリスタット、商品名:ゼニカル、オルリファストを服用する場合には、
ちょっとしたテクニックがあります。

1.最初は、1日、1カプセルで、油の多い食事の前に、服用してください。最大1日3カプセルまで服薬は可能です。

2.トイレにいって、振り返って、油が浮いていれば,きいています。

3.脂肪便は大丈夫ですが、うっかり、オナラをしないように注意が必要です。

4.ゼニカルを服用したその日に、どっと効いてくるわけではありません。服用して、1、2日、たってから、便中に脂肪が流れているのがわかり、そこで、効いているという実感がわきます。

5.サクセンダで、胃の排出運動が低下したことで、大腸への食物の移動も、ゆっくりとなり、そのためか、大腸に食物がある時間が伸びるのか?そこで、便から水分が腸管へと移動し、便が固くなり、便秘になりやすいようです。この傾向は、GLP1を高める薬剤、DPP4阻害剤でも、同じ傾向を認めます。ですから、GLP1治療で、便秘になっている方は、非常に困っておられると思います。

6.そうした場合、ゼニカルは、便の中に、中性脂肪をたくわえたままなので、便自体を軟便にし、便秘の解消につながります。サクセンダの便秘はほどよく治ります。

7.GLP-1注射薬を継続していると、自然に、炭水化物のような食材が好きになり、油の多い食材、油脂が多い食材は、胃酸過多を起こしやすいので、嫌いになり、摂取量がへります。そうすると、ゼニカルが効いてくる油脂を多く含んだ食材も減るため、ひどい脂肪便は、おこらなくなります。

8.サクセンダであれば、ゼニカル1日2カプセルくらいが、ちょうど、よい内服量になるかもしれません。ただし、これも、あくまで個人差があります。

9.糖尿病の患者さんであれば、メトフォルミンが下痢をする作用があるので、あえて、ゼニカルとメトフォルミンとの併用は、お勧めしないことがあります。あまりにも、便が柔らかくなりすぎて、その分、便失禁をする確率が高まるからです。

メトフォルミンは、とても安価な薬剤です。1錠9.6円です。かつ、3割負担であれば、4円程度です。ならば、メトフォルミンをかりに9錠、服用したとしても、36円なので、それで、十分だろうと考えます。その場合には、お勧めしないこともあります。

10.かりに、メトフォルミン9錠を服用していて、それでも、体重が減らない場合には、ゼニカルをお勧めすることはあります。

11.GLP1ダイエット自体は、糖尿病でインスリン併用している患者さんには、行いません。アメリカでは、高用量のリラグルチド投与と、インスリン療法との併用は認められておりません。 しかし、「ゼニカルだけ」であれば、糖尿病でインスリン治療としていて、GLP-1注射をしていたとしても、処方することは可能です。

12.どうしても、脂肪便にならない方、便秘が治らない方、体重が減らない方については、1日3カプセルまでの内服が可能です。ただ、上記のように、GLP1を注射している場合には、相乗効果があるので、せいぜい、1日2カプセルで、十分な方が多いし、便失禁などが怖ければ、1日1カプセルにしておいたほうが安全です。

13、服薬するタイミングは、炭水化物だけ食べている食事の前に服薬するのは、効果が低いので、もったいないと考えます。

できるだけ、油が多い料理をたべた時だけ、その前後に、内緒で、こっそりと服薬することのほうが有効的です。

当院ではオルリスタットの処方を終了しました。