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お知らせ

開発断念するGLP1薬もあり。さすがAZT社です!

2023年03月13日
私たちはGLP1ダイエット注射サクセンダを取り扱っているクリニックです。GLP1ダイエットは、食欲を抑え、安全に太りにくい体質へと変えていきます。無理のない体重の減少を実感していただくために情報発信していきます。

開発断念するGLP1薬もあり。さすがAZT社です!

PCSK9 と、GLP1受容体作動薬との合剤が開発されていた時代があります。
2019年の論文で紹介されていました。

PCSK9は、コレステロールを下げる1週間に1回の注射です。
GLP1注射薬も、血糖値をさげる1週間に1回の注射です。

その配合剤ですから、1剤で2つの役割をもち、糖尿病があって肥満があって、高脂血症があるというメタボの特効薬として期待されていました。

Diabetologiaという欧米糖尿病学会雑誌に論文が発表されましたので、ご紹介します。

Randomised, phase I, dose-finding study of MEDI4166, a PCSK9 antibody and GLP-1 analogue fusion molecule, in overweight or obese patients with type 2 diabetes mellitus. Diabetologia (2019), 62: 373-386

Phase I 試験なので未発表のままでいるのかと思いきや、やはり論文になってました。

Phase I 試験なので、5群でわけ1群の対象者は6名。合計30名での、投薬量を検討しただけの試験です。結論だけみると、LDLコレステロールは低下しましたが、この新薬では、十分な食後高血糖を抑える力もなく、GLP1の生理学的濃度も低いということがわかりました。そして、最後の結論としては、、、

このPCSK9とGLP1の二つを刺激する新薬のMEDI4166については、もうさらなる研究は止めにすることにしました。

というエンディング宣言でした。

製薬メーカーのアストラゼネカ社は、コロナワクチンで、一躍、有名になりました。なので、こういう大企業は、どうどうと新薬開発の中止を報告するものですね。流石です。

GLP1製剤は、どれもこれもが成功する薬ばかりではない、という事は勉強になったかもしれません。


また、こういうせっかくの新薬のシーズ(seeds)が開発途中で挫折する事もあるので、だからなおさら新薬になって成功して発売までに至った薬剤には、高い価格がついてしまうということになるわけです。